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2026.02.09更新

2025年度 大阪東部地区の賃金白書 概要版

(この記事は、会報誌『North』2月号(2026)に掲載されたものです)

大阪東部地区の6つの商工会議所(北大阪、守口門真、大東、東大阪、八尾、松原)では、地域企業の賃金決定に役立てるため、毎年5月期を基準とした平均給与やモデル賃金、諸手当の調査を行っております。これらのデータをもとに、大阪東部地区の賃金白書がまとまりましたので、ご報告させていただきます。
2025年の賃金動向は、最低賃金の引き上げや物価上昇、人材確保をめぐる競争激化を背景に、引き続き賃上げの動きが見られます。
当地域におきましても、本調査結果では賃上げを実施した事業所が8割弱を占めておりますが、賃上げによる人材確保の効果がみられた事業所は4割強でありました。また、人件費増加分の価格転嫁状況を問いますと、転嫁が一定できた事業所は3割強と、賃上げの経営に対する評価の見定めは難しく、今後も重要な経営課題として注視されるものと考えられます。
本調査結果にはまだまだ改善すべき点が多々あるかと思いますが、賃金管理や人材戦略の参考資料としてご活用いただければ幸いです。最後に、本調査にご協力いただきました事業所の皆様に深く感謝申し上げます。 
なお、賃金白書はきらら事務所、枚方市駅前事務所、寝屋川支所、交野支所にて販売しておりますので、この機会に是非ご購入下さい。

【1冊税込み 会員2,000円 非会員3,000円】

◆  調査要領 ◆

1.調査の目的

この調査は、大阪東部地区事業所の給与水準及びその構造等を調査、動向を分析し、地域事業所の賃金管理に役立つ資料として提供することを目的とする

2.調査時期及び方法

2025年6月1日~6月末日の期間で、5月時点における賃金等を郵送法により調査した。

3.調査時期及び方法

【大阪東部地区商工会議所調査連絡会】
東大阪商工会議所(幹事)、守口門真商工会議所(副幹事)、北大阪商工会議所、大東商工会議所、八尾商工会議所、松原商工会議所

4.調査対象及び回収状況

調査対象は、各地商工会議所の会員事業所の中から、各々任意に抽出した。

回収状況は次の通り。

配布数5,476 有効回答数883
回答率(%)16.1

5.本書利用上の注意

(1)注意点
  • ここでいう「所定労働時間内給与」とは、所定の労働時間内の労働に対して支払われるもので、基本給や通勤手当、その他諸手当を含み、「所定労働時間外給与」とは、所定労働時間外の労働に対して支払われる残業手当、早出手当、休日出勤手当、宿日直手当などをいう。
  • 職種について、事務職は、事務、管理、技術、営業(小売販売員を除く)職に従事するもので、現場職は、一般製造部門に従事する者及び小売販売員、介護サービス職等をいう。
  • 本書でのモデル賃金は、新卒者を基準とし、モデル条件(職種、学歴、年齢、勤続年数)に合致する者の基本給(職務・職能給含む:実在者モデル賃金)を調査しているが、条件に近い者から想定した給与(想定モデル賃金)を求め、併用して算出している。
  • 回答事業所及び回答数は毎年同じとは限らず、そのため平均給与やモデル賃金、諸手当について時系列比較には留意する必要がある。
  • 金額、構成比、前年比などの数字は、小数点第2位で四捨五入している。

◆  調査概要 ◆

1.賃上げ実施割合と賃上げ率

2025年の賃上げについては、76.8%(回答事業所883社の内678社)が実施し、その割合は前年の76.7%より0.1ポイント増加した。据え置いたとする割合は22.9%(前年23.3%)、一方、賃下げを実施した事業所の割合は0.3%(同0.0%)であった。

業種別の賃上げ実施割合をみると、製造業は81.5%(同79.8%)、非製造業は70.6%(同72.7%)と製造業の方が高い割合を示している。

次に、賃上げを実施した事業所の平均賃上げ率は3.5%(同3.3%)と0.2ポイント増加した。業種別にみると、製造業は3.4%(同3.2%)、非製造業は3.6%(同3.5%)であった。

2.平均給与の動向

全業種でみた1ヶ月当たりの平均給与は、給与総額366,086円(平均年齢45.3歳、勤続年数13.1年)と前年の352,206円から3.9%上昇した(第1表)。
なお、平均年齢、勤続年数ともに前年並みであった。
内訳をみると所定労働時間内給与(以下時間内給与と略)は340,632円(前年比5.3%増)、所定労働時間外給与(以下時間外給与と略)は25,454円(同11.7%減)となっている。

業種別でみると、製造業は給与総額で366,771円(前年比5.7%増)となっており、その内、時間内給与は341,128円(同7.8%増)、時間外給与は25,643円(同16.2%減)となっている。
また非製造業は給与総額で364,874円(同0.6%増)となっており、その内、時間内給与は339,756円(同0.7%増)、時間外給与は25,118円(同0.3%減)となっている。


3.モデル賃金
〈基本給(職務給・職能給等含む)〉

(1)モデル賃金の動向

新卒者を基準とした一定のモデル条件に合致する想定の給与であるモデル賃金の推移は、第2表の通りとなった。今年の学歴・職種別のモデル賃金を前年の調査結果と比較すると、高校卒では、事務職40歳以上・現場職50歳以上の年齢層を除き前年を上回っている。大学卒では、職種に関わらず45歳以上の年齢層を除き前年を上回っている。

事務職と現場職のモデル賃金を比較すると、高校卒では全ての年齢層で現場職が事務職を上回っており、大学卒では35歳以上の年齢層で事務職が現場職を上回っている。

(2)モデル賃金倍率

各学歴の初任給(勤続0年)を100とした各年齢の賃金倍率をみると第3表の通りとなった。

賃金倍率は、全業種において事務職・現場職共に「60歳」がピークで、その倍率はそれぞれ高校卒の事務職が1.85倍、現場職が1.81倍、大学卒は事務職が1.80倍、現場職が1.76倍となった。

賃金白書本編では、今回掲載の情報の他、「初任給」「諸手当(役付手当、家族手当、住宅手当、食事手当、通勤手当)」「賞与等の年間支給月数」「常用労働者の所定労働時間・年間休日日数」「賃上げによる人材確保への効果・人件費増加分の価格転嫁の状況」など、より詳細な情報を掲載しております。

※本記事は、会報誌『North』2月号(2026)より転載しました。

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